こんにちは。
アンガールズのコントをはじめる前の自己紹介って発明だったよなーと2020年に気づいたもりじゅんです。
さて、
今回はダイアローグの作り方を勉強しました。
「よかったなー」と思う映画やドラマなどの物語は、たいてい魅力的な登場人物が出てきます。
その登場人物の魅力を伝える要素の一つがダイアローグです。
だから、登場人物の魅力が伝わるように、登場人物の内面が感じ取れるダイアローグが理想となります。
物語には複数の人間が登場しますし、人間は思っていることを全部そのまま話さないので、すべての登場人物の内面が感じ取れるようなダイアローグを作るのはとても難しいことです。
「ダイアローグ 小説・演劇・映画・テレビドラマで効果的な会話を生み出す方法」(著:ロバート・マッキー)の第3部では登場人物特有のダイアローグの作り方が説明されてます。
登場人物特有のダイアローグ
読んでわかったことを簡潔にまとめます。
- 登場人物の内面から作る
- 内面は4つの要素でつくられる
- それぞれの要素を台詞で表す法則がある
登場人物の内面から作る
観客である僕たちは登場人物の発した言葉から登場人物の内面を感じ取ります。
しかし、その言葉は直接的なものではありません。
登場人物の「言うこと」、「言えないこと」、「言わないこと」のうち「言うこと」だけが言葉として発せられています。
その「言うこと」を通じて、より登場人物の内面に近い残りの2つも感じ取れてしまうのです。
逆に考えると、登場人物の内面をたどれば「言うこと」(台詞)に行きつくということです。
なので「言うこと」(台詞)をつくるために、まず「言えないこと」、「言わないこと」つまり、ある対象に対してどう思っているかという登場人物の内面から考えていきます。
内面をつくる4つの要素
登場人物の内面とは、ある対象について登場人物がどう思っているかということです。
「対象」、「知識」、「個性」、「環境経験」の4つの要素でつくられます。
「対象」とは、登場人物の内面の対象のことです。つまり、何に対しての登場人物の思いなのかということです。
「知識」とは、登場人物の知識です。「個性」とは登場人物の個性、言い換えると信念や精神的傾向のことです。
「環境経験」とは、登場人物が置かれたり育てられたりした環境、また培ってきた経験のことです。
要素の関係性が図のようになります。
「知識」と「個性」は登場人物の中の要素、「対象」と「環境経験」は登場人物の外の要素です。
「環境経験」が影響することによって登場人物の「知識」と「個性」が形成されます。
この「知識」と「個性」をもつ登場人物が「対象」についてどう思っているか?が台詞から感じ取らせたい登場人物の内面なのです。
2つの要素を台詞であらわす法則
4つ要素を確認して登場人物の内面を固めたら、それを台詞にします。
「知識」と「個性」は直接的に台詞によって表されます。
「知識」は名詞と動詞に、「個性」は修飾語によって表すことができます。
たとえば、「後方から組み付いて背後へ反って投げるー!」という言い方と「バックドロップをする」という言い方では明らかに「知識」に差があります。
「相手を上下逆さまの状態で落下させ頭部を打ちつけるー!」と「ブレーンバスターをする」でも知識量の差は明確です。
名詞も同様で、「タイガーマスクさん!♥️」と「虎の覆面男さん!♥️」でもにじみ出てる知識が違います。
「個性」を表す修飾は副詞、形容詞、受動態か能動態か、助動詞(can、must、should、willなど)です。
助動詞については、著者は英語の場合を話してるので変わってきます。例えば「できる」は動詞だし、「つもりだ」は名詞+助動詞です。
英語の助動詞の意味をする語句くらいに考えるのが妥当です。
これらの修飾語句は登場人物が、物事や自分の立場をどんな風にとらえているかを表してくれます。
たとえば、能動態か受動態か(「する」か「される」)では自分が主体的な立場だと思っているのか、従属的な立場だと思っているのかが表されます。
可能と考えているか、義務だと思っているか、どれくらいの見込みなのか、などもこれらの修飾で表現できます。
このようにして、内面をつくる要素から登場人物特有の言い回しが生むことができます。
そこから登場人物の魅力につながるはずです!!(作者や登場人物次第?)
- 台詞の前に感じ取らせたい登場人物の内面から考える
- 内面は対象、個性、知識、環境経験によって考えることができる
- 知識は名詞と動詞によって、個性は修飾語によって表れる
これでいいダイアローグを作れるぞー!
とはまったく思いませんが、何から考えたらいいかくらいの指針にはなるかと思います。
どこから手をつけていいかもわからない難しそうなことも、順番をたどったり、分解したりして単純化すれば手はつけられるようになるんだ!!
と感動した今日この頃です。